3月初のバイト。3月初めは研究会の報告を控えていたのでシフト表にペケばっかりつけていたせいもあるのだと思う。
前々回、プラスαの人員として気楽に働いていればいいんだと納得したばかりなのに、これからしばらく主戦力に割り当てられるようだ。なんだそりゃ。運命の皮肉。大げさか。アカサタくんが就職でバイトをやめる、ハマヤラくんとヤラワくんは就職活動であまり入れない。「大学のバイト募集にも募集を…」ああ、出してるんですか、と思ったら「…出そうと思ってるんだけどね」と言う社長。まだ出してないんかーい!と心の奥底で鋭く突っ込む。

人員4名で引っ越しをする。伝法は風が強かった。16時半までかかっった。最初の話では15時には終わると聞いていたのに。社長が13時半に抜けたせいだと思う。2tのセミロングトラックを買い替えたらしく、その引き取りに行っていたようだ。帰ったらピカピカの2t車があった。
16時半までかかって、会社に戻ったのは17時過ぎだったのに日当は15時までの分しか出なかった。ケチ。しみったれ。「今日はこれでお願いします」と言いながら手渡す時はケチっている時。厳密に時給が決まっておらず、わりとなあなあでやっているためこういうことになる。

アカサタくんが抜けるということは僕が運転手もやらねばならなくなるかもしれない。そこに至って気づく。運転手代出さないとダメだろ!搾取されているよアカサタくん、と思った。運転できるのは仕事に入れる可能性が増えるだけ。飯場か。しかし、主戦力に入れられてしまうと休むこともできず、空いていると申告した日はとことん仕事を入れられてしまう。働き過ぎだと思う。
基本的に社長と主任の社員2人の会社だから、社長のご意向のもとに好き勝手にスケジュールが動く。仕事柄、何曜日が休みとか作りにくいというのはあるだろう。仕事の少ないシーズンというのもあるのだろうけれど(6月、10月あたりかなあ)。
日雇い労働力の資本にとっての利点を思う存分活用して利益を上げているなあと思った。考えてみれば社長のワンマン会社のようなもんであるし、その手腕は偉大でもありくせものでもある。社長は結構な食わせ者だなあと堅固に思ったのは今日が初めてだった。今日気づいた。気づくことができた。気づくことを自分に許した日だった。
「気づくことを自分に許した日だった」という一文にはカラ雑巾をぎゅうっと絞ってこぼれ落ちる一滴のような重みがあるのだが気づいてもらえないかもしれないので強調しておく。